みなさん、こんにちは。ドキュメンタリー写真家のT-heyです。
カメラにおいて「標準ズームレンズ」は最も汎用性が高く、1本持っておけば幅広い撮影に対応できます。中でもSONYの「FE 24-70mm F2.8 GM」は、レンズラインナップの最上位ライン「G Master」シリーズならではの高い解像力と美しいボケ表現を兼ね備えたレンズ。
今回、SONY α7RIIIとの組み合わせで、長野県諏訪郡下諏訪町の諏訪大社下社秋宮や周辺の自然をスナップ撮影しました。撮影時期は6月で、新緑が美しい季節。標準ズームレンズの使い勝手の良さを感じながら、自然と歴史が融合するこの地を切り取ってきました。
本記事では、FE 24-70mm F2.8 GMの作例を豊富に掲載しながら、このレンズの魅力や実際の使い心地について詳しくお伝えします。
今回の撮影機材とシチュエーション
使用機材
- カメラ:SONY α7RIII(有効約4240万画素のフルサイズセンサー搭載)
- レンズ:FE 24-70mm F2.8 GM(高解像・高コントラスト設計)
撮影場所
- 諏訪大社秋宮と周辺の自然や宿場町(長野県諏訪郡下諏訪町)
撮影時期
- 2018年6月(新緑の美しい季節)
【作例】FE 24-70mm F2.8 GMの魅力とは?
このレンズの特徴を、撮影したJPEG撮って出し作例とともにご紹介します。
24mmの広角でダイナミックな構図が可能
焦点距離24mmは、風景撮影や建築物の撮影に最適です。

焦点距離:24mm | シャッタースピード:1/200秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
諏訪大社下社秋宮の神楽殿を広角で撮影。広がりを感じる構図になり、迫力のある一枚に。

焦点距離:24mm | シャッタースピード:1/640秒 | 絞り:F5.0 | 露出補正:-0.7EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
広角ならではの遠近感が生まれ、視線を自然と奥へと誘導する構図を作りやすいです。

焦点距離:24mm | シャッタースピード:1/640秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:24mm | シャッタースピード:1/30秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-1.3EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:24mm | シャッタースピード:1/50秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-1.3EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
ボケで印象的な表現
ボケを生み出すために焦点距離を望遠端70mmにしたり、開放F2.8に設定したり、被写体に寄ったりすることで、背景をぼかして簡単に主題を引き立てることができます。

焦点距離:70mm | シャッタースピード:1/80秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-1.3EV | ISO:400 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
1段絞っていますが、70mmで寄って撮影することにより、柔らかいボケが生まれ立体感を演出してくれました。

焦点距離:61mm | シャッタースピード:1/80秒 | 絞り:F2.8 | 露出補正:+0.7EV | ISO:160 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
ジェラート屋さんで、購入したジェラートを撮影。背景のボケが自然で、被写体が際立ちます。

焦点距離:70mm | シャッタースピード:1/400秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-1.0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
秋宮の手水舎にある龍の彫刻を撮影。G Masterレンズならではの高解像度とボケの美しさが活かされ、立体感のある描写になりました。
G Masterならではの解像力と色再現性
FE 24-70mm F2.8 GMには「ナノARコーティング」が施されており、逆光時のフレア・ゴーストを抑えながらクリアな画質を実現します。
また、超高度非球面XAレンズが搭載され、画面の隅々まで解像度が高いのが特徴です。

焦点距離:25mm | シャッタースピード:1/320秒 | 絞り:F2.8 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
車の中から歴史を感じる建物をスナップ。SONY機らしいガラスや金属の色味です。

焦点距離:46mm | シャッタースピード:1/100秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
木漏れ日や新緑が美しく、清々しい空気感が表現できました。

焦点距離:35mm | シャッタースピード:1/40秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:41mm | シャッタースピード:1/1000秒 | 絞り:F5.0 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
下諏訪町には古い宿場町の風情が残るエリアもあります。かつての活気ある様子がタイルに描かれていました。シャープな解像感が細部までリアルな描写を生み出してくれます。

焦点距離:41mm | シャッタースピード:1/1250秒 | 絞り:F5.0 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:60mm | シャッタースピード:1/60秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-0.3EV | ISO:1250 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
木漏れ日が差し込む林の中、古びた祠や切り株を撮影。コントラストが高く、緑の発色も美しい。

焦点距離:37mm | シャッタースピード:1/40秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:+0.3EV | ISO:200 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:38mm | シャッタースピード:1/40秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-1.3EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:50mm | シャッタースピード:1/50秒 | 絞り:F4.0 | 露出補正:-1.3EV | ISO:320 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:38mm | シャッタースピード:1/500秒 | 絞り:F2.8 | 露出補正:±0EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM

焦点距離:70mm | シャッタースピード:1/2500秒 | 絞り:F2.8 | 露出補正:+0.3EV | ISO:100 | WB:太陽光 | クリエイティブスタイル:スタンダード | 使用機材:SONY α7RIII + FE 24-70mm F2.8 GM
FE 24-70mm F2.8 GMのデメリット
どんな優れたレンズにも弱点はあります。ここでは、FE 24-70mm F2.8 GMのデメリットを解説します。
サイズと重量が大きい
レンズ単体で約886g。長時間のスナップ撮影では負担を感じることも。
フロントヘビーになるのを軽減するため、あえて縦グリップをつけるのもおすすめ。比較的持ちやすくなります。
α7RIIIのAFがやや遅め
動体撮影には最新機種ほどの高速AFは期待できません。しかし、今回の作例のような風景・スナップには全く問題ありませんでした。
価格が高め
新品価格:約20万円前後(※現在の価格は下記リンクを参照)。
しかし、その価格に見合う描写力と表現の幅があります。
まとめ:こんな人におすすめ
FE 24-70mm F2.8 GMは、以下のような人に最適なレンズです。
- 風景・スナップ・ポートレートを1本で撮りたい人
- G Masterの高解像と色再現を求める人
- F2.8の明るさで、ボケを活かした撮影をしたい人
標準ズームは「とりあえず持っておけば安心」な1本ですが、FE 24-70mm F2.8 GMはそれ以上のクオリティを提供してくれるレンズです。
作例を見て気になった方は、ぜひチェックしてみてください。軽量になったII型が現行で発売されていますが、初代もまだまだ現役で使えますよ。
高額な機材なので、まずはレンタルしてみるのもアリです↓


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