みなさんこんにちは、ドキュメンタリー写真家のT-heyです。
最近、富士フイルムのフィルムシミュレーションのカスタム設定が多数紹介されている「FUJI X WEEKLY」にハマっています。
今回は同サイトの中から「クラシックネガ」のカスタムレシピ「Superia Negative」を当て込んで長野県茅野市の多留姫の滝を撮影してきましたので作例をご覧ください。
リアラエース（REALA ACE）のカスタムレシピ「Easy Reala Ace」でも撮影し、写りを比較してみたので合わせてご覧ください。
私の愛機はこちら。
- カメラ…クラシックデザインがクールな「X-T5」
- レンズ…換算50mmの大口径単焦点「XF33mmF1.4 R LM WR」
富士フイルムの「JPEG撮って出し」の実力が知りたい方、フィルム写真風のレトロな設定が知りたい方、クラシックネガ、REALA ACEの色味が気になる方の参考になれば幸いです。
※掲載した画像は長辺2000pxにリサイズし、最高画質設定で保存したものです。閲覧環境により読み込みに時間がかかる場合がありますが、ご了承ください。
当ブログでは主に富士フイルム「Xシリーズ」で撮影した写真作例を多数掲載しています。ぜひ、ブックマークをお願いいたします。
フィルムシミュレーションとは…
富士フイルムのフィルムシミュレーションは、同社の長年にわたるフィルム開発の経験と技術を活かした、デジタルカメラ向けの画像処理機能です。
撮影意図に合わせてフォルムシミュレーションを選択することで発色やコントラストが変化。誰でも簡単にプロが撮影したような印象的な写真に仕上げることが可能です。
RAW現像の手間をかけずに「JPEG撮って出し」で作品が完成し、専用のアプリでカメラとスマホを繋げば、すぐに友達や家族、SNSで思い出を共有して楽しめます。
2024年11月現在、フィルムシミュレーションは全20種類とバリエーション豊富に用意されています。
【作例38枚】JPEG撮って出し（リサイズのみ）
作例の前にセッティングを……
カメラセッティング「Superia Negative」
- ダイナミックレンジ：400%
- フィルムシミュレーション：クラシックネガ
- ホワイトバランス：AUTOホワイト優先
- WBシフト：R:+2,B:-4
- ハイライトトーン：-1.5
- シャドウトーン：-1
- カラー：+3
- シャープネス：-1
- 高感度ノイズ低減：-4
- 明瞭度：-2
- 点像復元処理：ON
- カラークローム・エフェクト：強
- カラークローム ブルー：弱
- グレイン・エフェクト：弱・小
- スムーススキン・エフェクト：OFF
※絞り・感度などは、各写真の説明欄をご覧ください。
シャッタースピード：1/4400秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -0.7EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
「多留姫文学自然の里」へ到着。
横断幕を撮影すると立体的な描写に驚きました。
シャッタースピード：1/2000秒 | 絞り：F4.0 | ISO：500 | +0.3EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
多留姫の滝はこの高架橋の下にあります。
シャッタースピード：1/1700秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -1.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
静かに流れる水を絞り開放で。クラシックネガはやっぱり好きです。
シャッタースピード：1/16000秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
色づいた木の葉が光に照らされて輝きを放っていました。
シャッタースピード：1/2400秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -2.3EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
明瞭度を下げているため、ふんわりとした写りに。
シャッタースピード：1/4400秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -3.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
グッと露出を下げ、光の当たる落ち葉を印象的に捉えてみました。
シャッタースピード：1/400秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -2.3EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
滝のすぐ近くにある神社。
「クラシックネガ」の特徴であるシャドウ部の緑被りが素敵です。
シャッタースピード：1/240秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -2.7EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/14000秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -3.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
神社の壁をよい雰囲気で撮れました。
シャッタースピード：1/2000秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -3.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
-3.0EVでしっとりと撮影。苔むした樹皮の質感を強調しました。
シャッタースピード：1/2700秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -1.7EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
カラーを+3に設定しているので、紅葉の鮮やかさも引き立ちます。
シャッタースピード：1/1250秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -0.7EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
遊歩道が整備され、滝までのアクセスが比較的容易なのでぜひ訪れてみてください。
シャッタースピード：1/1800秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
よめめとひめめも厚めに着込んで参戦。
ハイライト部がふんわりと滲む感じがオールドレンズを彷彿とさせてくれるので「XF33mmF1.4 R LM WR」を気に入っています。
シャッタースピード：1/400秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -0.7EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/340秒 | 絞り：F2.8 | ISO：500 | +0.3EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
これから気温がぐっと下がる季節ですが、カメラを持っていると手の感覚がなくなります。金属ボディで質感の高い機材ほど冷たい。。
シャッタースピード：1/680秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -1.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
遊歩道から神社を見上げます。木の葉を右上に配置しアクセントに。
シャッタースピード：1/200秒 | 絞り：F2.8 | ISO：500 | -1.3EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/550秒 | 絞り：F2.8 | ISO：500 | -1.3EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
オーソドックスな吊り橋の構図を試してみました。
シャッタースピード：1/4秒 | 絞り：F16 | ISO：64 | -1.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
滝に到着。普段スナップしか撮らないので、どんな状況でも三脚は不使用。
拡張感度のISO64と最小絞りに設定しスローシャッターに。「X-T5」のボディ内手ぶれ補正により、水のみを流すことができました。
赤色の葉が鮮やかで綺麗です。
シャッタースピード：1/1800秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -1.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
吊り橋から下を見ると、よめめとひめめがこちらを観察していましたw
シャッタースピード：1/1400秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -2.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
アンダーな写真は秋の物悲しさを表すのに最適です。
シャッタースピード：1/1100秒 | 絞り：F4.0 | ISO：500 | -2.0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/750秒 | 絞り：F3.6 | ISO：500 | -3.7EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/3500秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
フォントも色づかいも昭和っぽくて「クラシックネガ」と相性抜群でした。
シャッタースピード：1/3800秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
「REALA ACE」で撮影した作例も掲載していますので、下へどうぞ。
シャッタースピード：1/8000秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | クラシックネガ | WB：AUTOホワイト優先(R:+2,B:-4) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
高架橋の下になぞのソファーが置かれていました。
カメラセッティング「Easy Reala Ace」
ここからは「REALA ACE」のカスタムプリセットで撮影しています。設定は以下のとおり。
- ダイナミックレンジ：400%
- フィルムシミュレーション：REALA ACE
- ホワイトバランス：AUTO
- WBシフト：R:0,B:0
- ハイライトトーン：-1
- シャドウトーン：0
- カラー：0
- シャープネス：0
- 高感度ノイズ低減：-4
- 明瞭度：0
- 点像復元処理：ON
- カラークローム・エフェクト：強
- カラークローム ブルー：弱
- グレイン・エフェクト：弱・小
- スムーススキン・エフェクト：OFF
※絞り・感度などは、各写真の説明欄をご覧ください。
シャッタースピード：1/4秒 | 絞り：F16 | ISO：64 | -1.3EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
「REALA ACE」はブルーが強い寒色系の色味に写ります。
シャッタースピード：1/2200秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -0.3EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
クラシックネガを常用しているので、違うフィルムシミュレーションを使うと発色の違いに驚きます。
シャッタースピード：1/2500秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -3.7EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
岩肌の質感を-3.7EVの超アンダーで表現しました。
シャッタースピード：1/2500秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -1.0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/2500秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
透明感を感じる鮮やかな写りになりました。「REALA ACE」は使いやすいフィルムシミュレーションです。
シャッタースピード：1/950秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -0.7EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/5800秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -2.0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
シャッタースピード：1/1100秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | -2.0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
夏なら嬉しい涼しげな描写。でもいまは寒い。。
シャッタースピード：1/1100秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | +2.7EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
空に露出を持っていかれる構図なので+2.7EVに補正し、顔が見えるようにしました。
ハイライトが滲んで幻想的な写りになっています。
シャッタースピード：1/150秒 | 絞り：F4.0 | ISO：500 | -3.0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
湿度を感じる写り。
シャッタースピード：1/950秒 | 絞り：F4.0 | ISO：500 | -2.0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
京都の紅葉も撮りに行きたくなりました。
シャッタースピード：1/3800秒 | 絞り：F1.4 | ISO：500 | ±0EV | REALA ACE | WB：AUTO(R:0,B:0) | 使用機材：FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR
「クラシックネガ」よりあっさりとした色味になりました。
まとめ：機材沼にはまらず遊び続けられる
筆者が大好きな「クラシックネガ」と「REALA ACE」のカスタム設定で自然風景をスナップしました。いずれの設定もフィルムライクで印象的な写真に仕上げられたと思います。
フィルムシミュレーションは非常に奥が深く、ホワイトバランスなどの設定をいじっていくと写真の印象がガラッと変わり、幅広い画作りが楽しめます。露出によっても仕上がりが変化するので、富士フイルムのカメラ・レンズを１台ゲットすれば機材沼にはまらずにずっと遊んでいられます。
個人的にはやはり「クラシックネガ」の描写がお気に入り。少しずつ設定を変えながらオリジナルな色味を追求していきたいと思います。
みなさんもぜひ「FUJI X WEEKLY」でお気に入りのプリセットを探してみてください。
今回使用したカメラ・レンズ
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富士フイルム「X-T5」
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フジノンレンズ「XF33mmF1.4 R LM WR」
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