【徹底比較】X-T5 vs X-T4 愛機にX-T5を選んだ理由

xf33mmf1.4&x-t5 iPhone 14 Pro Maxで撮影 よもやま話
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皆さんこんにちは、ドキュメンタリー写真家のT-heyです。

今回の記事では、「現在X-T4を使っているけどX-T5の性能ってぶっちゃけどうなんだろう」「買い替える価値はあるかな? 」「実際の体験談を聞きたいな」という疑問にお答えします。

私はカメラ歴14年。報道関係の仕事でイベントやポートレート、物撮りなどをこなしてきました。現在はレトロな家族写真やスナップ写真を中心に撮影を楽しんでいます。

これまでカメラボディ約70機種、レンズ約60本を所有していましたが、2022年にミニマリズムに目覚めて以降、機材を徹底的に厳選し、富士フイルムの「X-T5」とフジノンレンズ「XF33mmF1.4 R LM WR」が愛機になりました。

この組み合わせに落ち着いた主な理由と導入の際の注意点も解説していきます。なお、写真機能に絞って解説していきますので、動画を撮られる方は参考にならないかもしれません。

作例集は以下をチェック!

旅日記(実写レビュー)
レトロなデザインが魅力の富士フィルム「X-Tシリーズ」とフジノンレンズ「XF33mmF1.4 R LM WR」で撮影した作例を多数掲載。実写レビュー形式で撮影時の状況なども解説します。

はじめに:X-T5を選ぶべき理由

富士フイルムのXシリーズは、その性能だけでなく、クラシカルなデザインとダイヤルによる直感的な操作性で写真愛好家に愛されてきました。

最新モデル「X-T5」は、その伝統を守りつつ、現代のニーズに応えた最新技術を搭載。

今回は、「レトロなデザイン」と「最新機能」の両面から、なぜ「X-T5」が最適な選択肢なのかを徹底解説します。

  • レトロなデザインがもたらす操作性と所有欲
  • 最新機能の進化:「X-T4」との違い
  • X-T5のレトロなデザインが現代のニーズに応える理由
  • まとめ:X-T5であなたの撮影体験を格上げしよう

レトロなデザインがもたらす操作性と所有欲

X-T5 & XF33mmf1.4 R LM WR

「X-T5」のレトロなデザインが所有欲をかき立ててくれる。中身は最新技術が詰め込まれている。 (iPhone 14 Pro Maxで撮影)

「X-T5」は銀河鉄道999だったのです

「X-T5」の魅力は、なんといってもその美しいレトロなデザイン。クラシックカメラを彷彿とさせるアナログダイヤルや、精密に仕上げられたパーツが、所有欲をかき立ててくれます。

現代のカメラ市場はデジタル全盛ですが、「X-T5」はクラシカルなデザインと最新技術を絶妙に融合させています。まさに「銀河鉄道999」のようなカメラです(笑)。

このデザインは、所有欲を満たすだけでなく、写真を撮る楽しさも倍増させてくれます。黒くてゴツいカメラが多いミラーレス市場に新しい価値を提供してくれています。

直感的な操作でフィルムライクな写真を簡単に撮影可能

X-T5操作系

直感的に操作できるダイヤル類。電源が入っていなくても設定が確認でき失敗を防げる。(iPhone14 Pro Maxで撮影)

アナログ感を味わいながらも、最新の技術で最高の写真が撮れるのが「X-T5」です。トップパネルにはシャッタースピード、ISO感度、露出補正の専用ダイヤルが配置されており、設定変更が直感的に行えます。これにより、撮影中にメニューを操作することなく設定を確認可能。手元でアナログカメラのような操作感を楽しみつつ、フィルムライクな写真を簡単に撮影することができます。

露出補正ダイヤルは誤動作防止のため、少し奥まった位置にあり硬めの操作感となっています。対策としてCの位置にしておけばフロントコマンドダイヤル(シャッターボタン下のダイヤル)を回せば露出が変えられるので便利です。

 

質感はクラシックデザインのNikon「Df」より断然上

「レトロなデザインは見た目だけで、実際の質感はどうなの?」と思われる方もいるかもしれません。

以前私が所有していたレトロデザインのNikonフルサイズデジタル一眼レフカメラ「Df」ですが、見た目こそメカメカしくてかっこよかったのですが、よく見てみるとプラスチッキーで高級感はありませんでした。

Nikon Df

かつて所有していたNikon Df。クラシカルなデザインは好みだが、質感の低さが気になり売却。

Nikonのミラーレスカメラ「Zf」と「Zfc」は、「Df」の反省からかなり質感にもこだわって仕上げられているようですね。触ったことはありませんが、気になる存在です。

「X-T5」は金属のひんやりとした手触りで質感も高く、精密な機械類が見事なバランスで組み上げられた密度感を感じられる適度な重みがあり、見た目だけのカメラではないと感じています。むしろ、洗練されたデザインが操作性を高め、撮影に集中できる環境を提供してくれています。

「X-T5」のレトロなデザインはただの装飾ではなく、ユーザーの撮影体験を豊かにするための重要な要素で、日々の撮影がより楽しくなること間違いなし!

最新機能の進化:「X-T4」との違い

撮影可能枚数:600枚→740枚に増加が嬉しい

プロセッサーの省電力化によりバッテリーライフが向上。撮影可能枚数はエコノミーモードで「X-T4」が600枚、「X-T5」が740枚と23%ほど増えました。

これは嬉しいポイント。ミラーレスは一眼レフに比べてバッテリー保ちが悪いのがデメリットでしたが、740枚なら一眼レフ並みの撮影可能枚数なので安心です。これだけでも買い替えの動機になり得ます。

先日、1泊2日の家族旅行でブーストモードに設定して660枚ほど撮影しましたが、残量は2目盛ありました。万が一途中でバッテリー残量がなくなりそうでも汎用性の高いUSB-C給電ができるので長時間の撮影でも困ることは少ないと思います。

AWBの性能向上:電球照明下でも自然な写り

メーカーWEBサイトによると、

ディープラーニング技術を活用し、オートホワイトバランスの性能が向上。AIにより、オレンジがかった暖かみのある電球色を正確に識別し、より精度の高い自然なホワイトバランスを実現させています。

とのことで、オートホワイトバランスの信頼性向上は単純にありがたいです。細かく設定する手間が省けますからね。

白熱電球下での作例がありましたので載せておきます。

F1.4,ss1/200,ISO500,クラシックネガ

F1.4,ss1/200,ISO500,オートWB(雰囲気優先)クラシックネガ

軽量化:X-T4より一回り小さく、50g軽くなった

5軸・最大7.0段のボディ内手ブレ補正機能や、ファインダー倍率0.8倍、369万ドットの高倍率EVFを搭載しつつ、「X-T4」より小型・軽量化した557gのコンパクトボディに仕上げられました。

ダイヤルやボタンの操作感を最適化したことで小型化と操作性の高さが両立されており、大切な瞬間を捉えるために撮影に集中できるよう配慮されています。

コンパクトボディとはいえ、やはりカメラの存在感はあります。真のコンパクトさとは私にとってポケットに入る大きさなので、今回の小型化はそこまでメリットではありません。携帯性を求めるのであれば「RICOH GR」シリーズにいったほうが幸せになれます。

シャッターフィーリング:上品なシャッター音が最高

「X-T4」からのお気に入りポイントですが、非常に上品なシャッター音で静寂性が求められるシーンでも活躍します。シャッターボタンの押し心地もソフトなので、手ブレ防止にも貢献しています。

ポートレート撮影などをメインで行う方は、小さすぎるシャッター音がデメリットにもなりますね。でも大丈夫。メカシャッター使用時でもスピーカーからシャッター音を出せるので、被写体との撮影タイミングのコミニュケーションもばっちりとれるはずです。

 

シャッタースピード:晴天でも単焦点レンズの開放が使える

最速シャッタースピードが「X-T4」の1/32,000秒から1/180,000秒に進化しました。明るい単焦点レンズを日中の屋外でも開放で使うことができます。

私はレトロな写りが好きなので「XF33mmF1.4 R LM WR」を基本開放で使うのが好きなのですが、「X-T4」では屋外撮影の際どうしても絞り込む必要がありました。「X-T5」になってからはこのストレスからも開放されました。

1/180,000秒に設定するにはある操作が必要です。詳しくはこちらをご参照ください。
【簡単】X-T5の最速電子シャッター1/180000を設定する方法
富士フイルム「X-T5」の電子シャッターで最速の1/180000を選ぶにはある操作が必要です。この記事を読めば設定方法がすぐにわかり、晴天でも明るい単焦点レンズの絞り開放撮影を楽しめるようになりますよ。

液晶の違い:3方向チルトの「X-T5」はより写真家向き

1世代前の「X-T4」は162万ドットのバリアングル液晶を採用していましたが、「X-T5」では184万ドットの3方向チルト式モニターになり、より高解像度で画像をチェックできます。

静止画撮影が中心のユーザーにとっては、光軸がずれないチルト式の方がポイント高いですよね、ローアングルやハイアングルでの撮影もスムーズで使いやすいと思います。

動画で自撮りをする方などは使い勝手の面で「X-T4」に軍配が上がるかと思います。撮影スタイルに合わせて選択しましょう。とはいえ、最適解としてバリアングル式にもチルト式にもなる「SONY」の4軸マルチアングル液晶モニターが登場してしまっているので、その仕様を次世代機に搭載していただきたいものですね。

AF性能の向上:動物や乗り物などが検出可能に

「X-T5」は最新のプロセッサー「X-Processor 5」と「X-Trans CMOS 5 HRセンサー」により、AF性能が大幅に向上。動物や鳥、車、航空機、鉄道などの被写体検出にも新たに対応し、撮影が容易に行えます。

動物園で撮影してみましたが、画面内に動物が小さく写っているシーンでもAFが認識していたのが印象的でした。

動物園の羊

F1.4,ss1/950,ISO160,動物認識AFは動物園撮影の強い味方

 

AF動作において、瞳を検出しているにもかかわらず顔枠内の鼻先や髪の毛にピントが合ってしまう不具合が報告されていましたが、2024年6月に発表されたファームウェア4.00でばっちり修正されました。

高感度性能:高画素化でもISO感度は据え置き

高感度性能に関しても「X-T5」は「X-T4」より優れたノイズ処理能力を持ちます。画素数が増加しているにもかかわらず常用最高ISO感度は「X-T4」と同様のISO12800。常用感度の下限値もISO160からISO125に下がり、より撮影の幅が広がりました。拡張感度の下限値は「X-T4」のISO80から新たにISO64が追加されています。

高感度だと当然ノイズは乗ってきますが、元々粒状感をプラスするグレイン・エフェクトをかけているので気になりませんw また、等倍で鑑賞したり高精細を求める作風ではないので全く問題なし。とはいえノイズ感はよく抑えられている方だと思います。

解像度の進化:約2610万画素から約4020万画素にアップしトリミング耐性抜群

約4020万画素という高解像度は、トリミングや拡大にも耐えうる画質を提供。「X-T4」の約2610万画素でも十分なクオリティですが、クリエイティブな表現の幅を広げたいなら、「X-T5」がベストです。

手ぶれ補正:0.5段性能アップし手持ち撮影がさらに快適に

「X-T5」の手ぶれ補正は「X-T4」の6.5段分から7段分に強化され、手持ち撮影でも安定感があります。富士フイルムは単焦点レンズ(手ぶれ補正非搭載)で撮るのが自分のスタイルなので、ボディ内手ぶれ補正は非常に重宝します。

フィルムシミュレーション:アナログ感を求めるなら「X-T5」

「X-T5」に新たに搭載された「ノスタルジックネガ」は、1970年代にアメリカで発展した「アメリカンニューカラー」の色味を想起させるチューニングが施されています。これを含めて私の一押しの「クラシックネガ」や新登場の「REALA ACE」など全20種類のフィルムシミュレーションが搭載されています。
アナログフィルムのような温かみのある色彩表現を可能にしており、過去のフィルム撮影を懐かしむ方や、アート的な写真を撮りたい方にはピッタリです。

正直、富士フイルムを使ってからRAW撮影をしなくなりました。報道写真出身なのもありますが、撮った写真をすぐに共有できたり、撮ったままの色味で写真が完成していたりとメリットが大きいです。さらにストレージ容量も削減できます。

念のためRAW+JPEGで撮っておけば色味や露出でミスってもカメラ内RAW現像である程度追い込めるのでぜひお試しください。

クラシックネガは私一押しのフィルムシミュレーション(当ブログの作例はほぼクラシックネガ)ですが、癖が強めなので注意が必要です。自分にあった風合いを見つけるのも楽しみの一つだと思いますので、いろいろと撮り比べてみてください。ちなみに、青空の発色が抜群に良いのはクラシッククローム。ぜひ、お試しください。

作例記事はこちら

旅日記(実写レビュー)
レトロなデザインが魅力の富士フィルム「X-Tシリーズ」とフジノンレンズ「XF33mmF1.4 R LM WR」で撮影した作例を多数掲載。実写レビュー形式で撮影時の状況なども解説します。

X-T5のレトロなデザインが現代のニーズに応える理由

レトロなデザインと最新技術の融合が、「X-T5」の大きな魅力です。デザイン性だけでなく、操作性や撮影体験が豊かになることから、これこそが現代の写真家に求められているカメラだと感じています。

シャッターを押すたびに撮影する喜びが感じられる

カメラはただのツールではなく、クリエイティブな表現の一部です。レトロデザインのX-T5は、カメラを握った瞬間から写真を撮ることが楽しくなり、シャッターを押すたびに「撮影する喜び」を感じさせてくれます。ヴィンテージカメラの操作感が再現されているため、瞬間を捉えるのが自然で直感的です。

長年愛用してきたカメラのように手に馴染むデザイン

例えば、X-T5のクラシカルなダイヤル操作は、デジタルの無機質なボタン操作とは異なり、設定変更を視覚的に確認できるので撮影中の操作ミスが減ります。また、無骨で質感のあるデザインは、長時間使用しても手に馴染み、まるで長年愛用してきたカメラのように感じさせてくれます。

グリップの浅さが指摘されることもありますが、デザイン性を損なうと思うので私は気になりません。そもそも持ちにくいとは感じませんでした。重いレンズを付けたり、手が大きめの人は専用のハンドグリップもあるので試してみる価値はありそうです。ですが、やはり素の美しさを楽しみたいものですね。

他社のハイテクカメラ以上に撮影が楽しめるカメラ

「最新技術を求めるなら、もっとハイテクなデザインのカメラの方がいいのでは?」という疑問もあるかもしれません。確かにプロフェッショナル用途での最高のAF性能やフルサイズの豊かな階調などを求めるならCANONやSONYのフラッグシップ機を選んだ方が幸せになれます。

しかし、「X-T5」はレトロなデザインでありながらも、解像感やAF性能、手ぶれ補正など多くの点で十分満足いく作りとなっています。フィルムシミュレーションも妥協のない色彩表現が可能です。つまり、クラシックな見た目と最新技術の融合が、他のどのカメラにもないバランスを実現しているのです。

レトロな外観はただのデザインではなく、操作性と撮影の楽しさを追求した結果生まれたものです。「X-T5」は見た目に惹かれるだけでなく、その中身も充実しているので、撮影に真剣に向き合いたい方に最適です。

まとめ:X-T5であなたの撮影体験を格上げしよう

富士フイルム「X-T5」は、約4020万画素の高解像度と高性能なAF、7段分の手ぶれ補正、シャッターフィーリングを誇り、どんな状況でも美しい写真を撮ることができます。「X-T5」の魅力はそれだけではありません。レトロなデザインと直感的な操作性が、カメラを手にした瞬間からあなたに特別な体験をもたらしてくれます。

今、カメラ選びに迷っているなら、「X-T5」は間違いなくおすすめのボディです。クラシカルな外観と最新技術の融合により、プロからアマチュアまで、すべての写真家が満足する一台になっています。「X-T5」で、日常の一瞬一瞬を特別な写真に変えましょう!








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