みなさんこんにちは、ドキュメンタリー写真家のT-heyです。
今回は富士フイルムコンパクトプライムシリーズの中望遠レンズ「XF50mmF2 R WR」一本を携え、長野県諏訪郡富士見町の入笠山(にゅうかさやま)に登頂した際の記録写真をお届けします。
ボディは「X-Pro2」と合わせました。
中望遠一本しか持っていかないというのはなかなか勇気がいりましたが、実際に使ってみると適度な切り取り感と美しいボケ味により印象的な写真がたくさん撮影できました。
「XF50mmF2 R WR」で撮れる画が気になっている方の参考になれば幸いです。
掲載した画像は長辺2000pxの高画質ですので、閲覧環境により読み込みに時間がかかる場合がありますが、ご了承ください。
私は過去、各メーカーのカメラボディ約70種類、レンズ約60種類を使い比べてきましたが、機材のスペックを追い求めずに感性を磨こうと、富士フイルムの「X-T5」と「XF33mmF1.4 R LM WR」のみを残して全て売却しました(沼からなんとか這い出しました)。
当ブログでは主に富士フイルム「Xシリーズ」で撮影した写真作例を多数掲載しています。ぜひ、ブックマークをお願いいたします。
「XF50mmF2 R WR」の魅力
- 約200gと軽く携帯しやすい
- まあまあ寄れる(最短撮影距離39cm=0.15倍)
- 防塵・防滴・-10°Cの耐低温構造
- AF速めで静かめ(LM搭載機には若干劣る)
- 金属外装で高級感あり。操作感もGOOD!
軽さは正義。デザイン重視でグリップ感が浅いX-Proシリーズでもハンドリングが良好です。
フルサイズ換算約75mmという絶妙な切り取り感を味わえて、適度に寄れるのでテーブルフォトにも使えたり、大きなボケも得られたりします。
耐候構造のWR搭載で屋外でも安心して使えます。同じくWR搭載のハイエンドボディとの相性も抜群。
AFは実用上問題ありませんが、愛機の「XF33mmF1.4 R LM WR」と比べるとスピード・静寂性は少し劣ります。
鏡筒は金属製。絞りリングのクリック感も気持ちよく、所有欲を掻き立ててくれます。
【作例29枚】(JPEG撮って出し)
撮影日は2018年7月なのでだいぶ古い写真たちですが、ブログ用に引っ張り出してきました。
主な設定のご紹介
- フィルムシミュレーション:PROVIA/スタンダード
- ダイナミックレンジ:100%
- ハイライト:0
- シャドウトーン:-1
- カラー:-2
- グレイン・エフェクト:OFF
フィルムシミュレーションは「PROVIA/スタンダード」をチョイス。
“多くの方が心地よく感じる色再現を追求し、風景から人物まで、あらゆる被写体に対応するオールマイティなフィルムシミュレーション”とのことで、その写りも作例でご確認ください。
シャドウの硬さ緩和のため、シャドウトーンを少し下げ、カラー(彩度)を落として色飽和を防いでいます。
緑系の自然や植物を美しく撮ろうと思い、グレイン・エフェクトは切っています。
画像クリックで▶️スライドショー形式でもご覧いただけます。
シャッタースピード:1/320秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
「そうだ、登山しよう」
シャッタースピード:1/750秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
入笠山への登頂には富士見パノラマリゾートのゴンドラが便利。
諏訪地域の街並みが一望できます。
適度な圧縮効果で遠景も迫力があります。
シャッタースピード:1/2200秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
ゴンドラの窓ガラス越しで撮影しましたが、遠くの建物まで解像していました。
シャッタースピード:1/4400秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
ゴンドラを降りて1時間ほど歩いて山頂へ向かいます。
巨大な鉄塔と木々を対比させてみました。
空にセンサーダストのように写っているのはトンボです。
シャッタースピード:1/8000秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
広大な風景なので中望遠でも広角レンズを使ったような広がり感が得られました。
シャッタースピード:1/800秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
沢とシダの葉を開放で。
シャッタースピード:1/640秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
夏のグリーンが鮮やかでした。
この写真は露出をもっと上げたほうがきらびやかに仕上がったかな〜。
シャッタースピード:1/200秒 | 絞り:F2.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
森の静けさを感じる写真。山は気温が低い割に心拍数が上がるからか、結構暑かったです。
シャッタースピード:1/8000秒 | 絞り:F2.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
ローキー調に葉のハイライトをいかした作例。
中望遠だと狙った部分を切り取れるので主題を強調できます。
シャッタースピード:1/1800秒 | 絞り:F2.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
枝葉の解像感と適度なボケ味が気持ちいいと思った写真。
シャッタースピード:1/600秒 | 絞り:F2.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
山頂まであと少し。
シャッタースピード:1/8000秒 | 絞り:F2.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
人物の先にある風景を想像していただける写真。
シャッタースピード:1/3200秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
山頂にて喜びの舞を踊るよめめ。
首からかけているのは「Canon PowerShot G1 X Mark III」。
シャッタースピード:1/120秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
岩と草の絶妙なバランスを楽しめました。中望遠いいぞ。
シャッタースピード:1/140秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
ところどころ鎖を使って登る箇所もありました。金属の質感がいい。
シャッタースピード:1/1700秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
木漏れ日が当たった瞬間を狙って。
自分が何を撮りたいか明確にできるのが換算75mmの切り取り感の魅力。
シャッタースピード:1/300秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
シャッタースピード:1/300秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
1段絞って近接ポートレート。背景はかなりボケます。
シャッタースピード:1/1000秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
ローキーで白樺を。重厚感のある写り。
シャッタースピード:1/400秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
こちらはハイキーでのポートレート。お気に入りの一枚です。
シャッタースピード:1/1900秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
よめめも写真が好きなので高山植物を夢中で撮影していました。
シャッタースピード:1/8000秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
シャッタースピード:1/3200秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
シャッタースピード:1/3500秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
森の中へ続く階段をオーソドックスな構図で。光の方へ自然と視線が誘導されると思います。
シャッタースピード:1/1000秒 | 絞り:F2.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
最短撮影距離が短いので、割と寄って小さな花々も雰囲気ばっちり。
シャッタースピード:1/450秒 | 絞り:F3.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
蝶とアザミの共演。
シャッタースピード:1/500秒 | 絞り:F3.2 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
緑の密度感と花のアクセントがいい味を出しています。
シャッタースピード:1/210秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
麓のレストランで地元の特産品「赤いルバーブ」を使ったソフトクリームを味わいました。甘酸っぱくて疲れた体に染み渡ります。
シャッタースピード:1/400秒 | 絞り:F2.8 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:FUJIFILM X-Pro2 + XF50mmF2 R WR
きれいなお花でフィニッシュです。
番外編:Canon PowerShot G1 X Mark III作例
よめめが携帯していた「Canon PowerShot G1 X Mark III」での作例も載せておきます。
このカメラはAPS-Cセンサー搭載のコンデジで、換算24-72mmの便利ズームレンズ付き。広角端は開放F2.8と明るく、お散歩スナップに重宝しました。
ファインダーもとても見やすかった記憶があります。さすがキヤノン。
シャッタースピード:1/60秒 | 絞り:F5.0 | ISO:200 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:Canon PowerShot G1 X Mark III
レンズフードの先端にとまったハエを激写されてしまいました。
シャッタースピード:1/1250秒 | 絞り:F2.8 | ISO:100 | PROVIA/スタンダード | WB:晴れ(R0,B0) | 使用機材:Canon PowerShot G1 X Mark III
よめめがこんな写真を撮っていたとは驚きです。普通にいいじゃないですか。
まとめ:中望遠一本でも楽しめる。
レンズをたくさん所有している方は撮影に出かける際、どのレンズを持って行こうか悩むときがあると思います。
そんなとき、なかなか中望遠を選択する人はいないと思いますが、屋外での撮影では被写体と距離を取ることが比較的簡単なので結構楽しめます。
どうしても一本では不安な方は、広角担当として「RICOH GR」などのコンデジを携帯していれば問題ないでしょう。
みなさんもぜひ「XF50mmF2 R WR」でスナップ撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。
それでは今回は以上となります。
よいフォトライフをお送りくださいませ。
今回使用したカメラ・レンズ
-
XF50mmF2 R WR
-
X-Pro2
-
Canon PowerShot G1 X Mark III
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