小倉智昭さんの生前整理から学ぶ、所有からの解放 ミニマリストとカメラの距離感

シャッタースピード:1/240秒 | 絞り:F1.4 | ISO:500 | +1.0EV | クラシックネガ | WB:AUTO雰囲気優先(R:-3,B:+2) | 使用機材:FUJIFILM X-T5 + XF33mmF1.4 R LM WR よもやま話
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みなさんこんにちは、ドキュメンタリー写真家でミニマリストのT-heyです。

ミニマリズムに出会ってから、僕の人生はよい方向へと変わり始めたと感じています。本当に必要なものは何か、本当にやりたいことは何かを考える中で、自分の本当の姿が見えてきたような気がします。

今回は、先日亡くなられたフリーアナウンサー・小倉智昭さんの生前整理に関する記事を読んで考えさせられたことについてお話ししたいと思います。

私は過去、各メーカーのカメラボディ約70種類、レンズ約60種類を使い比べてきましたが、機材のスペックを追い求めずに感性を磨こうと、富士フイルムの「X-T5」と「XF33mmF1.4 R LM WR」のみを残して全て売却しました(その後、厳選した機材を若干追加しています)。
当ブログでは主に富士フイルム「Xシリーズ」で撮影したJPEG撮って出しの写真作例を多数掲載しています。ぜひ、ブックマークをお願いいたします。

小倉智昭さんのコレクション

テレビ司会者として名高い小倉智昭さんは、オーディオ機器やCD・DVDといった大量のコレクションを所有していました。特に小倉さんの趣味部屋「小倉ベース」には、大型スピーカーがいくつも並び、壁一面がメディアで埋め尽くされている映像をYouTubeで見たことがあります。しかし、がん宣告を受けた小倉さんは、それらを減らす努力を重ね、最終的に2トン車6台分まで絞り込んだそうです(それでもすごい量w)。

特にオーディオ機器や大量のメディアのような大型アイテムは、処分や売却の手間がかかります。貴重なコレクションであるがゆえに専門業者を頼む選択もありますが、それでも多くの時間やエネルギーが必要です。

こうした事例は、物を持つことの喜びと、それが最終的に自分や家族に与える影響について考えさせられます。

膨大なカメラ機材を所有していた頃の僕

僕もかつて、小倉さんには及びませんがコレクションを所有していました。カメラボディは約70種類、レンズは約60本。それらを愛でる時間も楽しみの一つでしたが、旅に出る際に小型のカメラしか持ち出さないことに気づきました。むしろ、選択肢が多すぎるあまり、「どれを持っていこうか」と悩んだ末に「スマホでいいや」となったこともあります。

所有していることそのものが目的になり、実際の撮影が二の次になっていた自分がいました。この状況を振り返ると、私は物に縛られ、自分の時間や行動を制限していたのだと思います。

映画『The Core』に学ぶ、死を前にしたときの無意味さ

もう一つ、所有や執着について考えさせられたエピソードを紹介します。それは、映画『The Core』に登場するジムスキー博士の最後のシーンです。

地球の核を再起動させるために自爆を選んだ博士は、探査船が爆発する直前までレコーダーに状況を記録し、研究材料にしようとしていました。しかし、死が間近に迫ると、その行為の無意味さに気づき、笑いながら最期を迎えます。この場面を見たとき、僕も強い衝撃を受けました。

博士が自分の最後の瞬間に「研究」という執着を手放したように、私たちもいずれ訪れる死を前にして、所有や過度な執着がどれほどの意味を持つのかを改めて考えさせられます。人生の終わりが来たとき、大切なのは何を所有しているかではなく、どう生きてきたかではないでしょうか。

機材を絞ることで得られた自由と没頭

現在、僕が所有しているカメラ機材は富士フイルムの「X-T5」と「SIGMA fp」のセットのみです。この二つは、僕にとって「唯一無二」の存在です。機材選びの時間がなくなったおかげで、撮影に出かける頻度が増えました。それだけでなく、現場では「あのレンズを持ってきていたらもっとよく撮れたかな」などと考えることもなくなり、撮影そのものに集中できるようになりました。以前よりも「撮影を楽しむ」という感覚を味わえています。

手放すことで得られる自由には、大きな価値があります。僕は「所有することの幸福」ではなく、「使うことの幸福」すなわち「経験や体験」に目を向けることで、より豊かな時間を手に入れました。


ミニマリズムが家族の負担を減らす理由

小倉さんのコレクションのエピソードからも分かるように、膨大な物は本人にとっては価値のあるものでも、家族にとっては大きな負担になる場合があります。遺品整理の際、大型アイテムや高価な機材を処分するには、労力も費用もかかります。

こうした背景を考えると、生前から定期的に持ち物を整理し、必要最低限に絞ることは、家族への思いやりでもあるといえるでしょう。

少ないもので豊かに生きる:ミニマリズムのすすめ

僕は膨大な機材を手放したことで、「本当に大切なもの」にフォーカスする生活を始めました。その結果、心も時間も自由になり、以前より充実した日々を送っています。

  • 1年以上使わなかったものは手放す:迷った場合は不要な可能性が高いはずです。
  • 長く使えるものを選ぶ:安易に買い替えず、愛着を持てる物を選びましょう。

あなたがもし大量の機材やコレクションをお持ちであれば、所有物を絞り込むことで得られる自由と充実感を体験してみてはいかがでしょうか。

まとめ:所有からの解放がもたらす新たな視点

物を持つことは、時に自分自身を縛りつけることにつながります。しかし、所有物を見直し、必要最低限に絞ることで、自分の時間や心の豊かさを取り戻すことができます。

小倉智昭さんのコレクションに思いを馳せながら、私たちも「本当に大切なもの」に目を向けるきっかけを作りませんか?

ミニマリズムや物を買ってしまうメカニズムなどが解説されたおすすめ本は以下のとおり。自分が欲しいと思っているものは、本当は心理学を利用したマーケティングテクニックによって「欲しいと思わされている」だけかもしれませんよ。このことに気付ける良著たちです。



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