みなさんこんにちは、自称X-PhotographerのT-heyです。
今回は富士フイルムの大人気ミラーレスカメラ「X-T5」を発売日に購入して約2年間使用してきた筆者が、スチルフォトグラファーに向けて良いところ・悪いところを解説します。
「X-T5」は筆者の撮影スタイルにおいて、必要な機能が全て入っているため満足度が非常に高い最高のカメラですが、メリットばかり語ってもいやらしい感じになるので、普段使う中で若干使いづらいと感じた部分もお話しします。
購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
当ブログでは主に富士フイルム「Xシリーズ」で撮影した写真作例を多数掲載しています。ぜひ、ブックマークをお願いいたします。
「X-T5」のよいところ7選
1.おしゃれなレトロデザイン【持ち出し増】
フィルムカメラのようなクラシカルなデザインがお気に入りポイント。ちょっと出かける際にもオシャレなので持って行きやすいと思います。
以前、EOS-1DXMark2を所有していましたが、機能は最高でもさすがに大きすぎてプライベートで持ち出すことはありませんでした。
筆者は絞り優先モードを常に使っており、いじるのは露出補正くらいなので軍幹部のダイヤル類にはほとんど手をつけないのですが、そのクラシカルなデザインは撮影中でも、防湿庫にしまってあるときでも所有欲を満たしてくれます。
2.チルト液晶がよい【バリアンじゃなくて良かった】
3方向チルト液晶はバリアングル液晶と違い、非常に使い勝手がよいです。
ウエストレベルで建物を正対して撮影することが多いため、さっとモニターを引き出して構図を確認できるのがとても便利です。
さらに、モニターをチルトした状態だと、ファインダーのアイセンサーに体が近づいても自動でファインダー表示に切り替わることがないので、撮影中のストレスが大幅に減ります。
この機能、以前はSONY機だけだったような気がしますが、フジさんもやりますね。
モニターが光軸上にあるのも好印象。バリアングルだと横に広がるし、水平を取る時もどっちに傾ければよいかよくわからなくなります。
モニターは3方向に引き出せるので、縦位置でも同様に使いやすい仕様となっています。
自撮りをする人・動画を撮る人は、バリアンの「X-H2」を使いましょう。
3.シャッターフィーリング【静か・上品】
屋外などではほとんど聞こえない静寂で上品なシャッター音と、手に伝わる振動が撮影意欲を高めてくれます。
静かなレストランなどでも威力を発揮し、周りに迷惑をかけずに撮影を楽しむことができます。
最近は電子シャッターで無音撮影もできますが、さすがにグリップ一体型の1DXやZ9などの巨大なフラッグシップ機を店内でガシャガシャできませんからね。
4.手ぶれ補正・高感度耐性【ネコ撮影にもおすすめ】
ボディ内手ぶれ補正のおかげで、暗闇でもシャッタースピードを遅くして昼間のような写真を撮影することも可能です。
ランタン照明(ほとんど暗闇)の状態で娘を撮りましたが、表情まできれいに収められました。
ネコを撮る人にもおすすめ。暗い環境だとネコの瞳孔が広がったかわいい表情を撮れるのですが、並のカメラでは画が破綻してしまいます。
「X-T5」の暗所AF性能の高さと動物瞳AFならバッチリ捉えることが可能です。
やはりノイズは出ますが、低画素機でも高感度にすればノイズが乗るので、この辺りはまったく気になりません。
わざわざ粒状感(ノイズ)をプラスしてフィルムライクな描写に仕上げる「グレイン・エフェクト」という機能もあるので、ノイズは問題になりません。
どうしてもノイズが気になるという人は、モノクロにするとおしゃれになりますww ↓
5.トリミング操作での気づかいが◎
これはかなり評価が高いポイントです。
開発者のカメラ好き具合が伝わってくる機能で、他のメーカーでは見たことがないトリミング操作時の挙動をご紹介します。
「X-T5」だけでなく富士フイルムのカメラ全般に搭載されている機能だと思いますが、まず下の画像をご覧ください。
再生画面でトリミングしたい画像があったとします。
それを拡大表示していくと右下に表示位置の窓がでますよね? ここまではどのカメラも一緒です。
この表示は操作中は便利なのですが、トリミング後の構図を確認したい場合、この窓が面積を食うので非常に邪魔になります。
でも、富士フイルムのカメラなら数秒経つと窓が消え、画面全体で構図を確認することが可能です。
写真の完成イメージを周りの人に画面越しに見せたいときに、窓が出ていると「トリミングしてるんだ」とか「一発で構図決められない人なんだ」と思われてしまう恐れがあります。
しかし、フジなら一発で構図を決めた写真だとドヤることができます。笑
地味ですが、すごくよい機能だと思っています。
6.「クラシックネガ」が最高すぎる件
フィルムシミュレーション「クラシックネガ」の色味が好きで富士フイルムのカメラを購入した人や購入を検討している人がかなりいるのではないかと思われる人気の機能。
筆者もほぼほぼ「クラシックネガ」固定で撮影しています。
ハイライト部分は赤に、シャドウ部分は緑に転ぶ独特の色味は、懐かしい家族アルバムのようで、多くの愛好家に親しまれています。
ブレたり、ピンボケしたりした写真でも「クラシックネガ」なら味のあるよい写真に見えてしまうので不思議です。
「クラシックネガ」がまだなかった頃の富士フイルムのカメラで撮影した写真を見返してみると、どこか満足度が低い仕上がりであることにショックを受けました。
それだけ「クラシックネガ」で撮った写真が魅力的なのだと感じました。
RAW現像しなくても満足度の高い画作りができるので、フィルムライクな写真をノー編集ですぐに共有できます。
下記にクラシックネガの作例を多数掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。
7.バッテリー持ちがよい
これもスチルフォトグラファーには非常に嬉しい機能ではないでしょうか。
プロセッサーの省電力化により、撮影可能枚数は最大約740枚と一眼レフ並みのバッテリーライフを実現しています。
実際には1000枚以上撮っても残量は残ると思われます。
ミラーレスはどうしてもバッテリー消費量が大きく、保ちの悪さが課題だったのですが「X-T5」はXシリーズや他社ミラーレスカメラの中でも有数のロングライフとなっています。
「X-T5」のちょっと不満なところ2選
1.シャッター半押し時のファインダーの見え方
これは撮影中に気づいたのですが、構図を決めてシャッターを半押しするとハイライトの階調が狭くなります。
実際に撮れる画像は、半押し前に表示されているレンジの広い画像なのですが、半押ししている間だけ白飛びしたような見え方になります。
なにかの設定が悪さをしているのか、仕様なのかわかりませんが、ファームアップで改善できるようなら修正していただきたい現象です。
2.グリップが浅い【若干指に負担が】
グリップが浅いこと自体はデザインとのバランスがあるので、悪いとは思いませんが、やはり長時間使っていると右手中指の爪がボディに当たって少し痛くなってきます。
爪を短く切っておかないとラバー部分が早めに劣化してくると思います。
ハンドグリップ「MHG-XT5」という商品も販売されていますが、素の状態で使うのが好きなのでこればっかりは我慢するしかありません。
まとめ
いくつか不満点も挙げましたが、トータルで見て非常に満足度の高いカメラであることは間違いありません。
後継機が出てきても買い換える必要がないのでは? と思えるくらい完成度が高いカメラです。
フィルムシミュレーションの「クラシックネガ」が使いたい方、おしゃれを楽しみながら高画質な写真が撮りたい方、所有している機材で満足いく写真が撮れないという方は、ぜひ「X-T5」を候補に入れてみてください。
きっと素晴らしいフォトライフが待っていますよ。
今回は以上です。それではまた〜。
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